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第5.1.1回目
残暑で暑かったり、急に涼しくなったりして、風邪を引いている人をたくさん見かけます。皆さん、お元気ですか?なにわのこにたんです。今回は、衝撃の失敗学の紹介です。もう聞き飽きて耳だこだという人も復習のつもりで聞いて、いや、読んでください。
いきますよ。
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畑村洋太郎
『失敗学のすすめ』(講談社)
ISBN 978-4-06-210346-6
『だから失敗は起こる』(NHK出版)
ISBN 978-4-14-039460-1
『起業と倒産の失敗学』(文藝春秋)
ISBN 978-4-16-770002-7
その他著作多数
平秀信
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いきなり、質問です。
Question:
人生で失敗する人と成功する人となにが違うか
知ってますか?
そりゃ、もちろん、成功する人は、
(1)知恵があって、情熱を持ち、ポジティブに考え、いつも、天然色の夢を願っている。
(2)素直な心で、人に好かれて・・・。
(3)良い言葉を口癖に・・・。
(4)自然の摂理に従って、清浄心、利他の心、良い粒子・波動。
(5)思ったことを行動する。
だよね?
ほとんどあなた、成功本の大家ですよね。
でも、もう一つ抜けていることがありますよ。
Answer:
アラブの大富豪の言葉です。
『成功する人は、軽度の失敗の経験を積み重ね、
どうすれば失敗するのかを人の失敗も含めて知っているのだよ。
どこにも、成功する方法のような夢の書はないのさ。
失敗しないことなのだよ。あとは、継続さ!!!』
この言葉が引き金となり、先輩に貸してた頂いた『失敗学のすすめ』を出発点として、畑村洋太郎の著作を読み漁りました。
何でいまさら『失敗学』なんでしょうか?
昨年から、テレビをにぎわせている事件がたくさんあります。
(1)JR福知山線の脱線事故
(2)六本木ヒルズの2つのドア事件
(3)年金事件(使い込み、データベース不備等)
(4)老舗・ブランドの偽装事件(吉兆、産地偽装、牛肉と豚肉偽装等等等・・・)
(5)メラミン入り牛乳
一体、なぜ、こんなことが起きるかわかりますか。
数年前にはやった原因と結果の法則というのがあります。でも、本当は、ごまんとある要因(『原因』と推定されるもの)のなかから、『結果(失敗)』が生まれます。この間で、あまり説明されないことは、人間が介在する『行動(プロセス)』があって初めて、事件などが発生します。
TQCでいう、結果から原因を推定する果因の分析方法があります。そのため、現場、現物、現実ということを徹底して調査することを教わりました。でも、一つ抜けているのです。
(1)現場(現地)
(2)現物
(3)現人(現場にいた人)
(3)の現人(現場にいた人)が本当の原因を知っている場合が多いようです。実は、犯人であったり、真犯人を知っていたりしてね。コナン君。
よく、事件が起きると、責任追及が(魔女狩り)が最初にマスコミもあげておこなわれますが、それは、2番目にすることです。原因追求が最初に来るべきであると、畑村先生はおっしゃています。責任追及しても真の原因がわからないと、事件は再発します。最近、何度も何度も同じような事件が繰り返されています。テレビでは、一般大衆のガス抜きのために、スケープゴートにされる方もいらっしゃいますし、急に頭の中が真っ白になる方もいます。
一つの事件の裏には、300の火種がかくされている。(ハインリッヒの法則)
あっ、台所に一匹のゴキブリが・・・。
ここで、ショッキングなお話。
橋は1847年から30年ごとに崩落している。大きな米国のタコマのつり橋が、たった数ヶ月で大きく波打ちながら崩落していくショッキングな映像を見られた方もいらっしゃると思います。2007年にも米国の高速道路の橋が崩落しました。最近多いので、周期が狂っているかも知れませんが、次に大きな崩落が起きるのは、2030年だとの話です。ことわざにあります。『石橋を叩いて渡りましょう。』
もっと、恐ろしい話。
原子力発電所は、20年ごとに事故を起こしている。米国のスリーマイル島、旧ソ連のチェルノブイリなどまた、日本ではJCOの悲惨なお話*を思い出します。チェルノブイリは、原子力発電所の原子炉が爆発し、原子力発電所の建物は約60秒で、崩壊しました。設計上、操作ミスの話は、長い間隠蔽されてきました。次は、2020年に大事故が発生すると予測されています。温暖化で建設が加速されている原子力発電所か、北朝鮮辺りが、怪しそうですよね。10年たてば、部分最適のための効率化でマニュアルが改竄されたり、操作ミス等で事故が起きそうです。
*2-3名の方が放射能被爆で命を落とされましたが、暴走を止めるために志願され殉職されたようです。プロフェッショナルの鏡ですね。
なんだか、科学や技術の失敗ばかりだけれど事件の(3)(4)(5)は、経営とかの失敗じゃないの?
なかなか、あなたはいつも、鋭い指摘をしますね。ワトソン君。
『起業と倒産の失敗学』にどのように、起業が倒産するかを10種類くらいに分類されています。100億円くらいの売上になると起業は、つぶれるケースが多いそうです。倒産の原因が、急激な事業拡大、経営効率化等のためや、偽装を隠したりする例だけではありません。経営者が、人の意見など聞かない人だったとか、自身を持ちすぎて失敗を事実として認めないとか、また、『世のため人のためという意識が強すぎ』て倒産した企業もありますよ。結局、経営は風林火山のように全体のバランスなんでしょうか。どこにも、失敗の神様が潜まれているようです。地雷を踏まないようにしないと。
この『失敗学』の話を書くと、10話位になりそうですので、またの機会に続きを掲載します。あまり、長く続けると皆様が飽きて、失敗するかもしれませんので・・・。(何に?)
え、何ですって。その後ろで立読みしている人。事件(2)の六本木ヒルズ『2つのドア事件』て書いてたけど、1つは思い出したけれど、もう一つでなんだっけ。
それは、回転ドアとライブドアの事件ですよ。ほら、技術と経営の二つの話しでしょ。
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成功の本は多々あります。でも、失敗学の本はこの先生だけです。あれ、ポチを洗ってやったら、白くなっちゃた。ポチをやめて、シロに改名するか?(なにわのこにたん)
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勝って兜の緒を締めるということですね。
‘臆病なほど慎重に,が良いのでしょうか!?
> 勝って兜の緒を締めるということですね。
> ‘臆病なほど慎重に,が良いのでしょうか!?
チャールズ・ダーウインがこう言ってます。
『生き残る種というのは最も強いものでもなければ、最も知能の高いものでもない。変わりゆく環境に最も適応できる種が生き残るのである。』
種を成功者、変わりゆく環境を失敗データベースの蓄積と読み替かえると、おっしゃる臆病なほど慎重にというのが、ぴったりなのだと思います。
また、ご意見ください。
なにわのこにたん